愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶというが、私は何でも自分の目で見て確かめたくなる愚者だ。先日、数多くのアルミテープチューンを試した友人から、一番効果を感じられたのはインナーフェンダーだと聞いた。「アルミテープで燃費が上がるわけないでしょ~」とは思ったが、自分の目で見て確かめなければ!と思い、検証してみる事にした。
※筆者は空力博士でも流体力学をかじった事もありません。ひとつのエンターテインメントとしてお楽しみ下さい※
アルミテープチューンをザックリ解説
アルミテープチューンとは、トヨタが発表した画期的なチューニング法の事だ。調べたところによると、走行中の車体周辺の空気はプラスに帯電しており、また、走行中の車体自身も走行風との摩擦によってプラスに帯電している。この2つの+に帯電した静電気は互いに反発するので、車体から空気が剝がれてしまう。バンパー等は絶縁体であるプラスチックでできているので、アルミテープを貼ることで放電させる事ができ、車体周りの空気の流れを整流させる事ができるとの事だ。
ド文系には理解できん!とりあえず貼ってみる
言いたいことは分かる。しかし、具体的なメカニズムは「理系科目赤点量産マシン」だった私には理解できないので、とりあえず貼って確かめることにした。貼る場所については様々あり、多くの人が試しているので気になる方は調べてみる事をお勧めする。筆者はボディ等の目立つところにアルミテープを貼りたくなかったし、友人曰く、インナーフェンダーが最も効果を感じられたとの事だったので、愛車スープラのインナーフェンダーに貼ってみる事にした。使用するアルミテープは導電性の物が良いらしい。そしてアルミテープは端部で放電するので、ギザギザばさみで両端(または四方)を切って貼るとの事だったので、導電性のアルミテープとギザギザばさみを購入した。(AMAZONのコメント欄も面白いので見てみてください)
検証スタート

まずは通常の燃費はいくらなの?という事で、通常の燃費を算出するために、何も貼らない状態で検証スタート。今回はより空気との摩擦の多い高速道路をメインで使用して検証する(街乗りでの検証は現在進行形です。後日記事をUPする予定です)。144.6kmの道のりを進み、目的地に到着した。
実感が湧かない!?

昼食を済ませてアルミテープを貼り、1kmちょっと離れたガソリンスタンドで給油すると9.64L入った。計算するとスープラの高速燃費は15.0km/Lという事になる。ガソリンスタンドを後にしてアルミテープを貼った場合の検証をスタート。行きと同じ道を引き返す。アルミテープをインナーフェンダーに貼ると、車体の安定感が増すと言われたのだが、乗り味が変わっている印象は受けなかった。

余談だがステアリングコラム下に貼ると操舵安定性が向上するとも友人に言われたので一応貼ってみたが、こちらもいまいち効果がわからなかった。
実感は無いけど結果やいかに?

何一つ違いを感じられず、「やっぱりアルミテープでは燃費上がらないのか~」とスタート地点付近に戻り、ガソリンスタンドで給油してみた。すると驚くことに8.82Lと明らかに給油量が少なかったのだ。実際の走行距離を計算すると142.9kmなので、燃費は16.20km/Lという事になり、燃費が1.2km/L向上した事になる。

もちろんこの1回では正確な情報とは言えないと思うので、あと2回ほど検証をしてみて、その結果を追記していこうと思う。しかし、現状では友人の言う通りインナーフェンダーにアルミテープを貼ると確かな効果があったと言える。”テープ”と”はさみ”さえあれば、誰でも検証・実験が可能なので、大人の夏休みの研究にいかがだろうか。
※アルミテープチューンは燃費向上・安定性向上効果を保証するものではありません※