今週末から開催されているグッドウッド・リバイバルは、歴史的なレースカーやヴィンテージカーの愛好家にとって究極のフェスティバルです。グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでは新旧あらゆるものが登場しますが、リバイバルは1948 年から 1966 年まで活躍したレースカーを中心としたイベントです。
今回のグッドウッド・リバイバルでは18台の本物のフェラーリ 250が実際にレースするイベントがありました。このフェラーリ 250は非常に希少で高価であることで知られ、その価値は73億円もします。
しかし、その中の1台であり、元F1ドライバーのカルン・チャンドックが操る1962年製フェラーリ250 GTOが、走行中に突如炎上、そしてスピンしてしまいました。
総額1000億近くの車がレース
このレースには本物のフェラーリ 250 GTO、250 GT SWB、250 LMが2台、さらには250 GT SWBなどが参加しており、これら全てを合算すると1000億近くの車がレースしていることになります。
そんなプレッシャーを受けながらもチャンドックは6位でレースをスタートし、オープニングラップで3位まで順位を上げました。しかし、レースは各車ポジションが入れ替わる密集状態であり、一時は250 GT SWBがコントロールを失い、危うくタイヤバリアに突っ込みそうになったこともありました。残り10分の時点でチャンドックは4位を走行していましたが、突然炎の玉に巻き込まれスピンしました。
正式な発表はありませんが、どうやらフェラーリのV12が故障し、後輪がロックしたようです。公式Youtubeチャンネルが公開した動画では、火は車の底部から発生しており、破片が車から飛び散っていることが確認できます。火は一時的に車よりも大きくなりましたが、すぐに収まり、無事にチャンドックは車から降りることが出来ました。火災はすぐに消し止められ、運転手と車は無事だったとのことです。
史上最高額で取引された車「フェラーリ250 GTO」
フェラーリ 250 GTOは1962年から1964年のスポーツカー選手権にために開発したレーシングカーです。トゥール・ド・フランスやル・マンなどの数々のレースで表彰台のてっぺんを飾った歴史的な車であり、わずか36台が制作されました。2018年6月、5200万ポンド(約76億円)で個人売買されたと報じられ、史上最高額で取引された車となりました。レースでの戦績、スタイリング、希少性、公道で乗ることができる事から価格が高騰しているとの事です。
画像出典:Goodwood Clips