昨今話題のガレージハウス。筆者自ら住んでみる事で、そのリアルをお伝えするこの企画。早くも住み始めてから1ヶ月経ち、様々な問題点に直面した為早速お伝えしようと思います。
契約編は↓こちら↓からご覧いただけます。
危険なレベルに壁が薄い
まず入居して真っ先に感じたのは壁の薄さです。これはただ薄いだけではなく、危険な薄さです。
筆者の隣の部屋には3人家族が住んでいるのですが(この家族情報は壁の薄さが原因で得た情報)、日常会話や観ているテレビの音はもちろんのこと、夜は旦那が奏でる重厚感ある低音が特徴的ないびき、朝は奥さんが子供をしかりつける、迫力感満載な怒鳴り声、夕方には子供が走り回ったり、親に”しつけ”られている時の振動が「全て」我が家にまで届きます。
これは本当に全てで、会話の内容が一字一句鮮明に聞こえるレベルです。新築とは言えど木造なのでどうしても音が聞こえる事は想定内でしたが、ここまで聞こえるのは考えてもいませんでした。
これだけなら10000歩譲って許せるのですが、筆者が一番危険に感じたのは電話の声すら聞こえてしまう事です。
筆者が休日にお昼まで寝ていた所、隣の奥様がオンライン面接を始めました。極力意識しないようにしたものの、結局全て聞こえてしまい、奥様が持っている資格や職歴、前職での仕事内容など、経歴がダダ洩れになる事案が発生しました。
こんな家ではプライバシーの保護もクソもありません。そこで筆者はお互いの為に防音壁をDIYで制作して対応しました。怒鳴り声や奥様がお子さんを”しつけている”音は未だ聞こえるものの、いびきや日常会話は9割減になりました。
作りが粗い
ガレージハウスは基本的に家賃が高い傾向にありますが、その家賃の高さは作りの品質を保証するものではありません。
まず入居して傷の確認を行い、トイレに入ろうとしたところドアが歪んでおり、ドアが閉まらない事案が発生しました。入居初日にトイレのドアが閉まらないのは人生で初めてでは無いので、特別驚かなかったのですが、網戸を開けようとしたところこちらも歪んでおり、今度は逆に開ける事が出来ませんでした。
また、肝心のガレージのシャッターも入居から1か月たたないぐらいでキーキーと音がするようになりました。まだ許容範囲ですが、これから音が大きくなるのかどうなのか、引き続き注視していこうと思います。
人間に優しくない
ガレージハウスと普通の賃貸の家の居住スペースの違いは「収納の数」です。
筆者が今まで住んでいた物件(築4年・家賃はガレージハウスの半額)は入居者に様々な配慮がされており、例えば脱衣所には2名分の下着と着替えとタオルを置くスペースがあり、洗濯機の上には洗剤や掃除道具を置けるスペースがありました。
また、キッチンの収納スペースや調理場も広く、料理や洗い物に於いて困ることはありませんでした。
しかし、ガレージハウスというのは人が快適に住むための場所ではありません。筆者が契約した物件は脱衣所は洗濯機を置いてしまえば3歩ほどのスペースしかなく、脱いだ服を入れるかごを置けばおしまいです。
また、キッチンは3口コンロではありますが、調理スペースはまな板1つ置けないぐらい狭く、お皿や調味料を置くスペースはあまりありません。
ユーティリティをイメージで言うと1人暮らし用の物件と同じサイズと言ったところでしょうか。筆者は婚約者と2人で暮らしていますが、基本的にガレージハウスは2人が限界と感じています。
ガレージハウスはガレージの中身が主役
ガレージハウスはガレージ、そしてその中身が主役です。人間なんて二の次です。つまり、ガレージハウスに向いている人は自分自身よりも愛車を大事にする人たちだと思います。
とは言ってもやはり日常生活は大事ですよね。世の中には防音グッズや収納グッズなど様々な商品が出ているので、ある程度はカバーできると思います。
また、もしDIYが面倒くさいという方であれば、物件選びの際に「壁の薄さと収納」だけは妥協しないことをお勧めします。
以上、引っ越し1か月目で感じたガレージハウスのリアルでした。