車の歴史を振り返り、どのように進化してきたかを知ることは、楽しくて興味深いことです。例えば、この1954年のロールス・ロイス シルバーレイス。このユニークな車がなぜ特別なのか、ご存じでしょうか。
このロールス・ロイス・シルバーレイスは、ユニークな機能を備えている
1954年、イタリアのコーチビルダーである「ヴィニャーレ」は1台限りのロールス・ロイスを製造しました。このシルバーレイスはニューヨークの実業家であるジョセフ・マシューが特注したものです。
シャシーはニューヨークからイタリアのアルフレッド ヴィニャーレ コーチワークスに送られ、1955 年の春に完成しました。
マシューは、自分の車にかなりの数のユニークな機能を追加するよう注文しました。彼は、エンジン ブロック、シリンダー ヘッド、ジェネレーター、スターター モーター、エア クリーナー、キャブレター、インレット マニホールドを緑色の塗装仕上げにすることを希望していました。
内部には美しい木工品がたくさんあり、その木造建築の中にはテレビもありました。後部座席の隣には本格的なバーと電話も付いています。
前部座席が電動で操作可能で、当時としては非常に先進的な機能でした。また、後部座席は後ろ向きにリクライニング可能です。
しかし、最もユニークなのは後部座席の下にある金色のトイレです。
“ブツ”は道路へポイ!しかし、実際は
このヴィニャーレ製、1954年 ロールス・ロイス・シルバー・レイスの後部座席の下にあるトイレが機能的だったのは事実です。とは言っても現代のトイレほど機能的なものではありません。驚くべきことに使用した後は、便座下の道路に捨てる仕様です。
この金色のトイレは木工細工に組み込まれたテレビの真向かいにあったことになります。つまり、マシューはテレビを見ながら、長旅の途中でこのトイレを使うことができたのです。
しかし、それは物理的に可能ではありましたが、実際にはビルトイントイレの主な用途はそれではなありませんでした。このトイレは、シャンパンを冷やしておくためのものでしかなかったと、マシューは語っています。
現代のロールス・ロイスの自動車は、今でもシャンパンを飲むことができる
最近のロールス・ロイスの車には、トイレとして使うのはお勧めしませんが、シャンパンクーラーを装備することができます。この贅沢なクーラーは純正アクセサリーで、約30万円程で取り付ける事が可能です。
このオプションを選択した場合、専用のコンプレッサーをトランクルームに装備することになるので、荷室容量は減ってしまいます。
そう考えると、お使いのお車に、車載冷蔵庫を1万7000円で購入するのも良い手かもしれません。かなりかさばりますが、ロールスロイスを買わなくても冷えたシャンパンを楽しめます。