自動車の安全性に関しては、多くの自動車メーカーが ADA (アクティブ運転支援) システムを車両に追加し始めています。完全なる自動運転が実現するまでには、まだ多くの課題が残されていますが、わずか数年でずいぶん進歩したものです。
アメリカの独自の試験施設で商品の比較検討調査の結果をレポートしている月刊誌「コンシューマー・レポート」は、テスラのオートパイロットからフォードのブルークルーズに至るまで、いくつかの自動車メーカーとその ADA システムをテストしてランク付けしました。このテストで驚いたことは、ある韓国の自動車メーカーが印象に残らなかったことです。
ADA(アクティブ・ドライビング・アシスタンス)システムとは?

前述のように、現在完全な自動運転車両はありません。少なくとも、単独で公道を走行することを承認されたものはありません。
現在採用されているのは、アクティブ・ドライビング・アシスタンス・システムです。簡単に言えば、ADAとは、車のアダプティブクルーズコントロール(ACC)による速度制御とレーンセンタリングアシスト(LCA)による操舵制御を同時に使用することです。
ACCはクルーズコントロールの進化系で、車線を走る先行車との距離を一定に保つためにブレーキやアクセルをシステムが判断して踏んでくれます。LCAは、車線の中央付近を走行するようにステアリングをサポートするものです。
機能は十分に優れているため、半自動運転のように感じるかもしれませんが、それでも運転に集中する必要があります。ADAシステムが車を処理している間は携帯電話で遊ぶことはできません。
ADAに車の完全な制御を任せたドライバーによる事故が数多く発生しています。完全な自律走行車を手に入れる日が来るかもしれませんが、それはまだ少なくとも数年先の話です。
ヒュンダイの高速道路運転支援システムはうまく機能しなかった

ヒュンダイはこの数年で大きく改善され、徐々に世界中の評論家に認められつつあります。しかし、そのADAシステム「ハイウェイ・ドライビング・アシスト」は、その実力を発揮していません。
ハイウェイ・ドライビング・アシストは、ヒュンダイの高級ブランドであるジェネシスや、ヒュンダイが一部出資しているキアでも採用されていますが、コンシューマー・レポートの印象には残らなかったようです。実際、テストされたADAシステムの中で最も低いスコアとなっています。
コンシューマーレポートによると、「ハイウェイ ドライビング アシスト システムの一部である LCA は、ステアリング アシストの能力が低いため、車線間を車線間で行ったり来たりさせてしまいます。車線の中央付近にとどまります。また、隣接する車線の車両に不快に近づくこともあり、ハイウェイ ドライビング アシスト システムが車両をカーブで車線内に保つことができない場合がある」と報告しています。
最高ランクを獲得したADAシステムは?

コンシューマーレポートは、フォード・ブルークルーズの操作性に興味を持ちました。減速や加速など、運転の細かな部分を自分で処理することが評価されたのです。実際、コンシューマー・レポートは「不気味で素晴らしい」と評しています。
トヨタセーフティセンス3.0、レクサスセーフティシステム+ 3.0はベンツ・BMWに次いで5番目の評価となりました。しかし、この調査は高速道路でACCとLCAを同時に使用できるシステムを搭載した一部の車両のみが調査対象となっています。
コンシューマーレポートによると、例えばマツダには、テストの速度とパラメーターで動作する ADA システムがないため、テストに含まれていません。他にもジャガー・ランドローバー・ステランティス・スバルなどもテストに含まれておらず、あくまで調査した中での順位およびスコアとなっています。
いずれにせよ、システムは完全ではないので全面的に依存するのはやめましょう。