車のハンドリングを良くしたり、見た目をかっこよくしたい。そのために車高を下げたり、ホイールの交換を検討しているならアライメント調整も同時にしてください。車高を下げるとサスペンションのジオメトリーが変わります。よって、純正のアライメント仕様の一部が狂ってしまう可能性があります。ここでは、足回りを交換したときにアライメント調整することを検討すべき理由を紹介します。
なぜ、車のアライメントが必要なの？
前述の通り、車の車高を下げると、サスペンション部品のジオメトリーが変化します。例えば、4本の脚を持つ虫が地面にいるとします。その虫の背中に圧力をかけて重心を下げると、脚が反り返ってしまいます。これと同じことが、車のサスペンションをローダウンしたときに起こります。
ローダウンによってサスペンションの形状が変化するのはもちろんですが、取り付け作業によっても変化します。スプリングを交換するためには、ショックボディ全体とキャンバー・キャスタープレート（一部車種）を取り外す必要があります。キャンバー・キャスタープレートは、車のサスペンションを調整するために重要な役割を担っています。
キャンバープレートは、タイヤの内側と外側の角度を調整します。
キャスタープレートは、タイヤの前後方向の角度を調整します。
キャンバー・プレートはタイヤの内側と外側の角度を調整し、キャスター・プレートはタイヤの前後方向の角度を調整します。アライメントショップでは、車高を下げて元の仕様に戻すことが可能です。
アライメントはいつ行えばいいの？
諸説ありますが、車高を下げた直後にはアライメントを調整するべきではありません。新しいスプリングが馴染む時間が必要があり、馴染むことよって車がわずかに低くなることがあります。この定着作業には通常20〜30キロ程度の走行が必要なので、新しいスプリングが慣れるまで1日～1週間程度かかる可能性があります。その後、アライメント調整を行うとよいでしょう。
ホイール交換でも必要なの？
よくある誤解として、車を1インチ下げるだけならアライメント調整は必要ない。というものがあります。しかし、サスペンションの部品を取り外して交換すると、アライメントが狂ってしまいます。1インチ下げようが3インチ下げようが必要性には変わりません。タイヤの摩耗を早めることのないよう、アライメントを整えておきましょう。
アライメントの費用は？
アライメント調整の費用は、依頼するお店によって異なります。一般的に、2輪のアライメントは1万円前後、4輪のアライメントは2万円前後かかると言われています。そのため、アライメントを取ることを嫌がるドライバーも少なくありません。しかし、サスペンションを正しく調整することは必要です。より安全な運転が可能になり、タイヤの摩耗がより均一になります。よって、ローダウンしたばかりの車を問題なく楽しむことができます。
