あなたの車には外気温度計がついていますか?出先の外気温度を知りたいとき、温度計を見ると思います。しかし天気予報や携帯アプリの天気予報とずいぶん違う気温をさしているときがあります。夏であれば実際の気温より高く表示されます。これはセンサーが壊れていなくても高く表示されてしまうのです。なぜ故障していないのに実際の数値と違う値が出てしまうのでしょうか?
どうやって温度を測っている?

車のインストルメントパネルやダッシュボードの温度表示は、温度計によるものではなく、サーミスタによるものです。通常の温度計などは液体水銀を使用しており、熱が加わると(温度が高くなると)膨張して一定の値に向かって上昇します。そして、熱が取り除かれると(気温が低くなると)収縮して下がります。
一方で、サーミスタは熱が上昇や下降した結果としての電流の変化を測定しています。ですが、サーミスタが温度計に劣っているというわけではありません。実際、サーミスタは正確な温度測定を行います。ですが問題は車のサーミスタがどこに設置されているかです。
サーミスタの場所
ほとんどの自動車メーカーは、車のサーミスタをグリル近くのフロントバンパーに設置しています。その場合、アスファルトからの熱を拾ってしまいます。車庫入れや交差点での停車時に外気温が高く表示されるのはこれが理由です。外気温より高温のアスファルトからの熱を拾っているため実際の値より高くなってしまうのです。
車の測定値が正確なのはいつ?

アスファルトからの熱をあまり拾わない夜間が比較的に正確です。また、曇りの日や高速走行時も正しい気温を表示してくれる可能性が高いです。また、冬場などは気温によってアイスバーンなどの判断が必要になってきます。車の温度計だからといって故障しているものを放置しておくのはオススメしません。
正確な外気温を知るには?
運転中の外気温を正確に知りたいなら、スマホの天気予報アプリを見たほうがいいかもしれません。また、車内で実際の気温を測定したい場合は、車に接続できる外付けの温度計を購入することをお勧めします。
車の温度計も決して間違っているのではなく環境の影響を受けやすいだけです。全く当てにならないという訳でもありません。アスファルトの温度を拾ってしまうということは、もしかしたらアスファルトとの距離が近い我々の体感温度に近い数値かもしれません。車の外気温度計は参考程度にするとよいでしょう。