日本は左側通行の国ですが、アメリカは右側通行の国です。なぜ世界では右側と左側通行があるのでしょうか?諸説ありますが、一般的に言われている理由を見てみましょう。
左側通行の国は何か国?
道路の左側を走行する主要国の一部は以下の通りです。
- イギリス
- アイルランド
- オーストラリア
- ニュージーランド
- インド
- 日本
- タイ
- ケニア
- 南アフリカ
- ジャマイカ
ただし、これは左側通行の国のほんの一部にすぎません。世界では76か国で左側通行と言われています。かつて広大だった大英帝国の旧植民地の多くは、今でも左側通行ですが、右側通行を採用している国もいくつかあります。ヨーロッパで左側を維持している国は4つだけです。
右側通行の国は何か国?
アメリカ合衆国を含む多くの国は、右側通行なので、左ハンドル車を製造しています。そして、米国だけでなく、163か国が道路の右側通行です。
逆に、左側通行の国では、通常、アクセスや視認性のために右ハンドル車が標準化されています。日本で左ハンドル車を運転したことがある方なら分かるかと思いますが、たとえば右折する際は対向車が見えない場合もあり危険です。
なぜ日本は左側通行なのか?
日本は大英帝国の領土ではありませんでしたが、日本は左派の国です。なぜ日本は左側通行なのでしょうか?その答えは「武士が馬に乗りやすかった」というのが、日本の風潮の一般的な説明です。ほとんどの武士は右利きで、左の腰に刀を差していました。 そこで、右側通行だとすれ違うときに刀の「さや」が当たる可能性があったので左側通行になったということです。 日本は1872年に、イギリスから鉄道が導入されたことを受けて、「歩行者は左側通行」という通達を発しました。
なぜアメリカは右側通行なのか?
世界中の多くの人が右利きなので、左側通行が自然なはずです。しかし、実際は異なりますよね。これにはあの「ナポレオン」が大きくかかわっているのです。
当時、軍隊も左側通行をしており、敵群に対しては、左側から攻撃するのが伝統的な戦法でした。 しかし、ナポレオンは主力部隊を右側に配置して、敵軍と正面から戦ったのです。 この新しい戦法により、多くの戦争で勝利しました。こうして、フランスで右側通行が始まりました。その後、当時の大国フランスの影響を受けて、ナポレオンが征服した地域や多くの欧州大陸諸国が右側通行になっていきました。そして、当時新興国だったアメリカは、独立戦争の際にフランスの援助を受けたので、右側通行に変わったのです。ちなみにナポレオンがこの新戦法を考えたのは、彼が左利きであったからといわれています。