幼いころの夢は何でしたか?医者や弁護士、警察官から特撮ヒーローまで、幼いころの夢は無限大です。筆者の幼いころの夢は、丼ぶり屋or石油王でした。石油王になれば欲しい車はほとんど手に入りますし、車を作ってもらうことだってできます。今回は、とある石油王からの依頼で作られた1000馬力のモンスターマシン、「Lotec C1000」をご紹介いたします。
ロテックとは?
ロテックはドイツのスポーツカーメーカーです。同社は1962年に Kurt Lotterschmidによって設立されました。1969年までに、同社はレースカーの製造を開始し、1975 年にはポルシェの改造を中心に活動していました。1983年には、メルセデスベンツ車とフェラーリ車用のアフターマーケットの空力およびパフォーマンスパーツの作成を始めました。
小さなブランドの車両によくあることですが、Lotec C1000 のコンセプトはかなり変わっていました。当時、グループ6とグループCのレーシングカーを製造していたことで知られていたLotecが、アラブ首長国連邦の石油王からの依頼を受け、この1台限りのプロジェクトは実現しました。彼はLotecに世界最速の車を作るように依頼し、C1000が生まれたのです。
C1000のスペック
C1000のシャーシとボディパネルは共にカーボンファイバー製で、重量はわずか 1,080 kgになります。ロテックはそのシャーシに、メルセデス・ベンツから供給された 5.6 リッター V8 を搭載し、ギャレットターボチャージャーを2台装備しました。当時、この車は 1,000 馬力を発揮し、ヒューランド製 5速レーシング トランスミッションを介し、そのすべての力が後輪に送られていました。
4年の開発と製造期間を経て、C1000は1995年にデビューしました。どうやら約4億5000万円の費用がかかり、LotecはC1000の最高時速431kmに達すると主張しました。これは、1992年にデビューしたマクラーレン F1の最高時速386.4 km/hと比較すると驚くべき数字ですが、私たちが知る限り、C1000 の主張されている最高速度は検証されていません。また同社によると、3.2秒で100 km/h、8 秒で200 km/hに到達するようです。
しかもこのC1000は現在、新しいオーナーを探しているとの事です。
マイアミにあるCuratedという超高級車ディーラーは、最近 Lotec C1000 を在庫に追加し、販売の準備をしています。その走行距離は2,576 マイル (4,145 km) とのこと。興味をお持ちの石油王()の方は一度問い合わせてみてはいかが?