映画のカーチェイスは「長すぎる」とジェームズ・ボンド特殊効果担当者が語る

映画のカーチェイスは「長すぎる」とジェームズ・ボンド特殊効果担当者が語る コラム
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大ヒットアクション映画の中で、カーチェイスシーンは観客を引き込み、興奮させるための必須の要素となっています。しかし、オスカー賞を受賞した特殊効果スーパーバイザーのクリス・コーボールド氏は、実際にはその追跡シーンが長すぎることが映画にとっては問題だと語っています。

どれも長すぎる

アストンマーチン

クリス・コーボールド氏は、ジェームズ・ボンド映画の特殊効果を9本手がけ、『インセプション』では視覚効果賞を受賞しています。彼は、ボンドにインスパイアを受けたリアリティ番組『007: Road to a Million』のプロモーションで、映画製作におけるカーチェイスの舞台裏について語りました。

彼が特に触れたのは、2021年の映画『ノー・タイム・トゥ・ダイ』のオープニング・シーケンスで、ダニエル・クレイグとレア・セドゥがアストンマーティンDB5に追い詰められる場面です。このシーンで見せる彼らのドラマティックなやりとりは、007の瞬間を体現していますが、コーボールド氏はその中で問題を指摘しました。

「もしそこで何かワイルドで華々しいことをしていたら、その瞬間はただ失われていただろうと思います」とコーボールド氏は説明し、「このカーチェイスについて話していたとき、ブリットやフレンチコネクションなど、有名なカーチェイスをすべて見ていきました。そして、一つ印象に残ったのは、どれも長すぎるということでした」と続けました。

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2回目は大丈夫です

彼の主張は、アクションのためのアクションが、プロットを前進させたり、映画的な新境地を切り開いたりすることが少ないというものです。コーボールド氏は、「自分の車がドリフトしてコーナーを曲がるのを何回見たいと思いますか?最初は素晴らしいです。2回目は大丈夫です。3回目、4回目までに、あなたはそれを見たことになります。」と指摘し、「そこで、私たちは意図的にその追跡を適度に短くしました。」と述べました。

一方で、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』のカーチェイスシーンの制作において、コーボールド氏は入念なアイデアを提案したものの、最終的には実現しなかったことも語っています。「私は、広場で回転して射撃する代わりに、(車が)壁を突き抜け、屋根に落ち、屋根を通り抜け、人々のリビングルームを通り抜け、外へ出るというアイデアを思いついた」。

コーボールド氏の主張は、追跡シーンが単なる派手なアクションに留まらず、物語や映画の進行に寄与する必要があるという点にあります。彼の意見を踏まえつつ、追跡シーンが映画においてどれほど重要であるか、そしてどのように短縮されるべきかについて、今後の映画製作においても議論が広がることでしょう。

この記事を書いた人

1999年 東京生まれ。幼少期を自動車大国アメリカで過ごし、車に興味を持つ。レンタカー屋やBMW正規ディーラーを経て都内高級中古車ディーラーに勤務。愛車はGR スープラ RZ。

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