高級車やスポーツカーのカラフルなブレーキキャリパーに憧れを抱いたことはありませんか?あれは高額なブレーキを入れている証です。しかし、ブレーキを変えずとも今ついているブレーキを塗装するDIY方法があります。街中の車のブレーキを見てみると純正キャリパーを赤や青に塗っている車両をよく見かけます。確かにスプレー缶1本で済むお手軽なカスタムです。ですが知識がない状態でやってしまうと思わぬ事故の原因になったり、破損の原因にもなりえます。今回はそんなブレーキ塗装DIYの落とし穴についてご紹介します。※この記事はブレーキ塗装を推奨する記事ではございません。
手順
基本的な手順は簡単です。ホイールを外し、ブレーキを剥き出しにします。ここでブレーキを分解してキャリパーを取り外し塗装します。ですがこの方法ではブレーキフルードのエア抜きや、適正トルクなど分解整備の知識が必要です。そこでブレーキがとりついたまま、塗装するやり方があります。この方法はスプレーをした時に風によってボディに塗料がついてしまう危険があります。ですが、ホイールしか外す部品はないので技術がなくても作業することができます。
一見簡単な作業に思えますが、いくつもの注意点があります。
塗料の選択
ホームセンターなどで塗料を選ぶ時に注意すべき点は、耐熱性です。ブレーキは金属と金属を擦り合わせ車を止めています。よってブレーキを使っているとブレーキは高温になります。このとき耐熱性が低い塗料を使っていたとしましょう。ご想像の通り塗料は溶けるか気泡ができ剥がれ落ちていきます。ここで問題なのは、せっかくの塗装が剥がれてしまう。ではありません。その剥がれた塗料がブレーキの間に入り込みブレーキが効かなくなる可能性があります。せっかく車をカスタムし、楽しいドライブをしていてもこれが原因で大事故に繋がる可能性があります。
マスキングの重要性
マスキングとは塗装する際に、塗装したくない・汚したくない。という箇所を覆い隠すことを言います。この行為はとても重要です。先ほどの話と同様に、塗装の段階でブレーキの隙間に塗料が入ってしまうとブレーキが効かなくなる恐れがあります。これはブレーキを分解して塗装しないがために起こりやすいです。何も考えずブレーキ全体を塗装してしまうのは危険です。
放熱量の低下
ブレーキが効かない意外にも恐ろしいことはあります。それは溶けた塗料が冷めて固まった場合。ブレーキの固着に繋がります。最悪の場合ブレーキ全体を交換することになるかもしれません。また、塗装することによってブレーキの放熱性が悪くなりブレーキが効きずらくなるかもしれません。心配な方は専門の工場に依頼してみるのもいいでしょう。