自動車の安全機能の進化は、時間の経過と共に大きく進化してきました。前方エアバッグの追加だけでも、1989年から2018年の間に5万人以上の命が救われたというデータもあります。ですが、エンジン性能の向上、最高速度の上昇によってエアバックだけでは防げなくなってきました。それを受けメーカーは、事故が起きた時にドライバーを保護するだけでなく事故を未然に防ぐという課題にシフトしました。この結果様々な安全機能が誕生しました。
標準搭載化

最近では、多くの安全機能が標準搭載化しています。その機能をあなたが利用するか、しないのか。結果に関わらずメーカーは標準搭載しています。その機能を取り外すことが出来ない場合や取り外すためにお金がかかるといったケースがほとんどです。
しかし、標準化というのは恐ろしい面もあります。バックアップカメラ搭載が良い例です。最近の自動車には必ずと言ってよいほど搭載されているバックカメラ。アラウンドビューカメラも登場しました。このカメラが増えた影響で周囲の安全確認を普段から怠るドライバーが増えているという研究結果があります。また、カメラなしではバックも出来ない。というドライバーも増えているようです。技術の向上とは逆にドライバーの運転技術の低下が問題視され始めています。
価格の高騰

近年の自動車が高くなったと思ったことはありませんか?安全機能は今までも多くの人の命を救ってきました。これからも最新技術を装備して多くの車が世界を走ると思います。ですが機能が増えれば増えるほど価格は上昇していきます。
感度の高いセンサー。それを制御するコンピューター。原材料の不足。機能が増えたことによる使用パーツ数の増大。多くの要因が重なり、自動車価格の高騰につながっています。
また、修理する際にもこの問題は関係あります。この最新技術の結晶を修理するとなれば、知識と技術の向上に人件費がかかります。さらに新しい設備やツールが必要になり、修理費用も高くなります。メーカーは次なる開発に向けてさらに資金が必要なので価格は上がる一方でしょう。
自覚

メーカーは、自動運転などドライバーが操作をしなくても勝手にアクセルやブレーキを操作する自動車の開発に力を入れています。ですがその自動車が事故を起こした場合、原因は車とドライバーどちらにあるのでしょうか。現在の法律ではドライバーに責任があると明記されています。まだ我々にはドライバーという自覚が必要なようです。