2019年に17年ぶりの復活を果たしたトヨタ GRスープラ。翌2020年には早くもマイナーチェンジが施され、エンジン出力が向上し、足回りにも変更が加えられた。そんなスープラを欲しがる20代も多いだろう。私もその一人だ。今回はトヨタ GRスープラを分析、評論していく。
私はもともとBMWで働いていたので、GRスープラの姉妹車であるBMW Z4に乗る機会がよくあり、その乗り味をどのグレードでも味わった事があるのだが、個人的に20i(スープラでいうとSZ・SZ-R)だとパワー不足を感じたのでRZをおすすめしている。
スペック

搭載エンジン | 3.0L 直6 DOHC ツインスクロールターボ |
トランスミッション | 8速AT |
最高出力 | 250kW (340PS)/5,000rpm 2019 280kW (387PS)/5,800rpm 2020~ |
最大トルク | 51.0kg/1,600-4,500rpm 2019 51.0kg/1,800-5,000rpm 2020~ |
車両重量 | 1,530kg |
全長 | 4,380mm |
全幅 | 1,865mm |
全高 | 1,290mm |
0-100km | 4.1秒 |
駆動方式 | FR |
エクステリア

フロントフェイスはエッジが効いており、全体的にシャープな印象だ。ヘッドライトは6眼LEDでL字の大きなデイライト兼ウィンカーが近未来感を漂わせる。サイドビューはスポーツカー定番のロングノーズ・ショートデッキのプロポーション。ダブルバブルと呼ばれるルーフは2つの「こぶ」のように見える為、好みは分かれるかもしれないが、実際見てみると悪くはないという印象だ。リアはグラマラスでサイドラインが美しい。先代スープラのオマージュなのか、リアがダックテール形状になっており、90スープラの好き嫌いが分かれるポイントの一つだ。TRDのリアスポイラーがあると少し引き締まって見える。
インテリア

インテリアはほぼBMWと言っても過言ではないが、デザイン自体はシンプルで悪くない。ステアリングは電動ステアリングで軽く、質感も良い。インフォテイメントシステムはやや小さめではあるが、視認性が良く、ヘッドアップディスプレイを装備しているので便利だしかっこいい。そしてこの車はシートが良い。デザインは賛否両論あるだろうが、座り心地が良くロングドライブも楽々こなせる。インテリアオプションのバリエーションこそ乏しいが質感が良い。
装備・機能

ヘッドライト | LED |
オートヘッドライト | あり |
オートホールド | なし |
クルーズコントロール | アダプティブクルーズコントロール |
スマートキー | あり |
コーナーセンサー | あり |
バックカメラ | あり |
シート | 本革シート/ハーフレザー |
シートヒーター | あり |
サウンド | JBL |
維持費

自動車税 | 51,000円 |
自動車重量税 | 36,780円 |
自賠責 | 49,200円 |
保険料(6等級・車両保険無し) | 94,050円~14,8520円 |
合計 | 231,030円~285,500円 |
まとめ

この車自体は賛否両論ある車だとは思う。純度100%のトヨタ車ではないし、むしろ部品の多くがBMWであるのは事実だ。このキメラ感がどうしても壁を作ってしまう気持ちもわかる。しかし、この車は非常に優れたGT(グランドツーリング)カーであることは間違いない。エンジンはBMWの直6とお墨付きだし、スポーツATもスピーディーに変速してくれる。アダプティブクルーズコントロールも付いているので、長距離移動は極めて楽だ。燃費もWLTCモードで2桁代と良く申し分ない。価格も中古だと550万円前後からあり、20代でも頑張れば買えない額ではない。もしこの車を買うか悩んでいる人がいれば実際にじっくりと実車を見てみる事をおすすめする。