「セーフ ケララ」プロジェクトの下で、インドのケララ州自動車局は726台の AI 搭載カメラを設置して、州内の交通違反者を逮捕しました。ケララ州自動車局によると、これらのAIカメラは1日あたり3万件の罰則を科すことができるそうです。
完全自動化交通取締システム

ケララ州自動車局によると、これらの 726台のAI カメラは州全体に設置されており、二輪車への2人以上の乗車、運転中の携帯電話の使用、ヘルメットの着用なし、赤信号違反、運転中のシートベルト未着用などの交通違反を優先的に取り締まるようにプログラムされています。
ケララ州自動車局が使用するAIカメラシステムは「完全自動化交通取締システム」ですが、違反通知を送る前に、自動車検査官が交通違反を手動でチェックすることになっています。
太陽エネルギー駆動・4G接続

ケララ州に新たに設置されたこれらの AI カメラは太陽エネルギーで駆動され、交通違反の映像を6 月間保存するのに十分なストレージを備えています。
さらに、これらの AI カメラには、カメラ ボックス内の視覚処理ユニットによって分析された収集データを4Gで転送します。また、このデータはのケララ州自動車局のコントロール ルームに送信されます。
ケララ州に AI カメラを設置する主な理由の1つは、交通違反を最小限に抑え、オートバイや自動車の事故の数を減らすことです。実際、2022年には13,000件を超える二輪車の事故が報告され、そのうち 1,288人が死亡しました。
ケララ州政府が公開したデータによると、2022年には合計43,910 件の交通事故が報告され、34,638 人が負傷し、4,317人が命を落としました。
ケララ州自動車局は、州全体に AI カメラを設置することで、交通違反の数が今後数か月で大幅に減少し、結果として事故の数が減少すると予想しています。
他の国でもAIを活用した取り締まりが進む

オーストラリアのニューサウスウェールズ州では、スマートフォンを使うドライバーの取り締まりが強化されており、車内の携帯電話を検知するために開発されたAIベースのカメラシステムを導入されています。
またイギリスの道路当局は、ウォリックシャー警察との協力により、ながら運転やシートベルト義務違反者を自動検知するバンの配備を進めています。このバンは走行中でなく道路脇に停車して、走行してくるクルマのドライバーを映像で捉え、AIでドライバーがシートベルトをしているか、手に携帯電話やスマートフォンを持っていないかを検知します。