高級車や改造車のギラギラしたホイールの奥に赤色や青色のパーツを見たことはありませんか?多くのドライバーは車の専門家ではないと思います。自分の車や他人の車を比べてみると、様々な違いに気づくことがあります。あの赤いパーツは自分の車についていないが正常なのか?あのパーツの正体とは?今回は赤い色の自動車部品の正体と、そもそもなぜ赤いのかについて説明します。
あれはなんのパーツ?

結論からいうと、タイヤの中の赤い色の部品はブレーキキャリパーです。これは車のブレーキシステムの重要な部分です。ブレーキは比較的シンプルな設計で、ほとんどの車のブレーキは摩擦に頼って車の車輪を止めています。ブレーキキャリパーは、ブレーキパッドを車輪の中にあるブレーキローターに押し付ける部品のことです。よって、このパーツは重要な役割を担っています。
ブレーキキャリパーは、ブレーキパッドを支える2枚の金属板で構成されています。ブレーキパッドがブレーキローターに接触することで摩擦が生じ、クルマが減速します。それを支えるのがブレーキキャリパーで、ドライバーがブレーキを踏んだときに出るブレーキ液が入っているところでもあります。
ブレーキキャリパーには、固定式とフローティング式の2種類があります。固定式キャリパーが最も一般的です。フローティングタイプのブレーキキャリパーは、ブレーキの冷却を目的とした、少し変わった設計になっています。ブレーキは摩擦によって熱を持ちます。その熱によってブレーキが傷つき、故障の原因になることがあります。よって冷却が必要なのです。
赤色に意味はあるの?

先述の通りブレーキキャリパーはクルマに欠かせないパーツです。しかも外から見える位置にパーツがあります。よって、自動車メーカーがファッションステートメントとして塗装したことが始まりと言われています。今では一部のユーザーがそれを真似して、塗装し改造を楽しんでいるようです。赤のブレーキキャリパーは、他の色のブレーキキャリパーと本質的な違いはありません。ただ、その方が外から見たときに目立つのです。そのため、赤く塗られることが多いようです。
これは主にスポーツカーなどの高性能車に施されたもので、赤は攻撃的な印象を与える色であるため、目に飛び込んでくる色としてよく知られています。そのため、多くの高級車オーナーは、自分のクルマがより目立つように。と赤いブレーキキャリパーを装着していました。しかし、これはあくまでも配色なので、どんなクルマでもブレーキキャリパーを赤にしたことによって性能に違いは生まれません。
何色でもよい

他のファッションステートメントと同様に、赤いブレーキキャリパーは車の流行でした。今では様々な色が設定されています。黒は、ブレーキキャリパーを目立たなくさせる効果があるため一般的な色です。シルバーも見た目がよくほとんどのホイールになじむので、よく選ばれています。
また、後から自分で塗装する場合ですが、耐熱製の塗料にしておかないと剥げてきます。また放熱性も悪くなる可能性があるのでブレーキの性能が落ちる危険性があります。それらを注意した上で塗装しましょう。