ポラリス・スリングショットは、普通の三輪バイクではありません。2019年まではGM製の2.4リッターDOHC 4気筒エンジン「Ecotec」を搭載しており、最高出力173hp/6,200rpm、最大トルク22.9kgm/4,700rpmを実現し、非常に強力でもあります。ポラリス独自の MA5 5 速マニュアル トランスミッションを介して1つしかない後輪に最大トルクが送信されます。
それにもかかわらず、アメリカ・ウィスコンシン州アルトゥーナにあるポラリス スリングショットには、エンジンルーム内に通常の 2.4 リッター Ecotecエンジンがもう搭載されていません。それは、400馬力のトヨタ2JZエンジンに交換されているためです。
当初はV8エンジンを載せる予定だった
このポラリス・スリングショットは、ウィスコンシン州アルトゥーナでスポーツライダーという会社を経営するスコット・ライリー氏が所有しています。
ライリー氏は当初、シボレーのLSエンジンをスリングショットに取り付けるつもりでした。彼は友人から勧められてアウディ V8 も検討しましたが、調べた結果すぐにそのアイデアを捨てました。その後、同じ友人がトヨタ 2JZ 直列 6 気筒ユニットを勧めました。2JZには様々な社外パーツがでている事とポラリス ギアボックスとの互換性がある事により、ライリーもその勧めに同意しました。
400 HP ターボパワー
ライリー氏の友人は、自然吸気 3.0 L 直列 6 気筒 2JZ-GE を搭載し、走行距離20万マイル(約32万キロ)のレクサス IS300(アルテッツァのレクサスブランド版)を見つけてくれました。スコットは、エンジンを復活させるために、経験豊富な彼の父親に頼りました。彼らは一緒に、8.5:1 圧縮の JE ピストン、新しいバルブ スプリング、66mm ターボチャージャー、ECUを取り付けました。その結果、400馬力を発生させることに成功しました。
そして復活した2JZ-GE直列6気筒ターボエンジンは、スリングショットのMA5 5速マニュアルギアボックスと組み合わされました。このギヤボックスは、トヨタも採用しているアイシンAR-5トランスミッションを流用しているため、トヨタの2JZエンジンとの組み合わせはそれほど難しくなかったとのことです。
さらなるパワーアップへ
ターボチャージャー付き 2JZ-GE 直列 6 エンジンの巨大なパワーに耐えられるように、ライリー氏エア ショック、レベル コントローラー キット、および隣に取り付けられた 2 つのエア タンクを備えたカスタムサスペンション システムを取り付けました。
ライリー氏はまだこのプロジェクトに満足していないようで、今後数か月以内にスリングショットを500 馬力以上にパワーアップする予定とのことです。