最速のフェラーリは何でしょうか? この質問に対する答えは味方によって異なります。最高速度は速くても、必ずしも0-100km加速が速いとは限りません。一方、時速100kmまでの加速は非常に速く、サーキットで速い車でも、時速300kmに達することはできない場合もあります。そこで、すべての要素を考慮して、これまでに生産された最速のフェラーリを最高速度だけでランク付けしてみました。
10位 フェラーリ 812 スーパーファスト【340km/h】
フェラーリ812 スーパーファストは、ベースを共有するF12 ベルリネッタの進化版です。その 6.5 リッター エンジンは、過給機を備えていない市販エンジンの中で最も強力なものの1つで、7速デュアルクラッチ オートマチックを介して後輪を最高速度340km/hまで駆動します。
エンジン型式 | 6.5リッター自然吸気V型12気筒 |
トランスミッション | 7速DCTオートマチック |
最高出力 | 800馬力 |
最大トルク | 718Nm |
ドライブトレイン | FR |
0-100km | 3.0秒 |
信じられないかもしれませんが、この812 スーパーファストは、フィオラノのレーストラックで、より高価でさらに高級なラ・フェラーリよりも1秒も速いタイムをマークしました。
9位 フェラーリ 488 ピスタ 【340km/h】
488 ピスタは、2018 年に登場した 488 GTB のより高性能なバージョンです。488 GTEと488 チャレンジからインスピレーションを得て機械的および外装に変更が加えられ、488 GTBよりも20%多くのダウンフォースを生成し、少し速くなりました。
エンジン型式 | 6.3リッター自然吸気V型12気筒 |
トランスミッション | 7速DCTオートマチック |
最高出力 | 740馬力 |
最大トルク | 690Nm |
ドライブトレイン | FR |
0-100km | 2.9秒 |
同じツインターボチャージャー付きV8エンジンを搭載していますが、より多くの馬力とトルクを発生します。488ピスタは、時速0kmから100kmまでわずか 2.85秒で加速し、最高速度は 488 GTBの時速 330kmから340kmに達します。
8位 フェラーリ F12 ベルリネッタ 【340km/h】
2012年、フェラーリは599の後継車としてF12ベルリネッタを発表しました。F12ベルリネッタはより強力で効率的な自然吸気の 6.3 リッター V-12 エンジンを搭載しています。
エンジン型式 | 6.3リッター自然吸気V型12気筒 |
トランスミッション | 7速DCTオートマチック |
最高出力 | 740馬力 |
最大トルク | 690Nm |
ドライブトレイン | FR |
0-100km | 2.9秒 |
その結果、F12ベルリネッタは非常に速い車となり、フィオラノのテストサーキットを1分23秒で周回しました。これはエンツォよりも2秒速い結果です。また、時速0から時速100kmまで2.9フェラーリ ラ・フェラーリ秒で加速し、最高速度は時速340kmに達します。
7位 フェラーリ デイトナ SP3 【340km/h以上】
デイトナSP3 は、2021年末に登場したフェラーリのアイコナ シリーズのモデルのうちの 1 つです。このモデルのデザインは、1967年のデイトナ 24 時間レースで優勝したフェラーリ 330 P4という耐久レースカーからインスピレーションを得たもので、生産台数はわずか599台です。
エンジン型式 | 6.5リッター自然吸気V型12気筒 |
トランスミッション | 7速DCTオートマチック |
最高出力 | 840馬力 |
最大トルク | 697Nm |
ドライブトレイン | MR |
0-100km | 2.85秒 |
2023年モデルとして約3億円の開始価格で発売されました。SP3 は、0から100kmまで2.85秒で加速し、最高速度は340km/h以上に達します。
6位 フェラーリ ラ・フェラーリ 【350km/h以上】
ラ・フェラーリは、マクラーレン P1やポルシェ 918 スパイダーに並ぶハイブリッド ハイパーカーの三頭柱の一部です。驚異的なパフォーマンスと、純粋な内燃エンジンよりも40%少ない燃料消費量の両方を提供します。
エンジン型式 | 6.5リッターV型12気筒+モーター |
トランスミッション | 7速DCTオートマチック |
最高出力 | 963馬力 |
最大トルク | 900Nm |
ドライブトレイン | MR |
0-100km | 2.5秒 |
フェラーリ・エンツォと同様に、ラフェラーリも数量限定で生産され、クーペは500台、ロードスターは210台のみの生産でした。
5位 フェラーリ エンツォ【350km/h以上】
2002年、フェラーリは創業者エンツォ・フェラーリの名前を冠した特別な車を発表し、フェラーリの創業55周年を祝いました。この車は「エンツォ」と名付けられ、フェラーリの車種としては288GTO、F40、F50に続く21世紀初の限定生産車(スペチアーレ)として位置づけられました。
エンジン型式 | 6.0リッター自然吸気V型12気筒 |
トランスミッション | 6速オートマチック |
最高出力 | 660馬力 |
最大トルク | 657Nm |
ドライブトレイン | MR |
0-100km | 3.65秒 |
Enzoは合計で399台が生産され、そのうち日本国内への正規輸入台数は33台にとどまりました。この車の新車価格は日本円に換算して7,850万円とされましたが、その希少性から中古車市場では3億円近い高額な価格がついたこともありました。
4位 フェラーリ F40 LM【368km/h】
1988年、フェラーリはル・マン24時間レースのGTCクラスに参戦するために、F40をベースにF40 LMを製作しました。しかし、GTCクラスの規則が変更されたため、IMSA GT選手権に参戦することになりました。
エンジン型式 | 2.9リッターV型8気筒ツインターボ |
トランスミッション | 5速マニュアル |
最高出力 | 780馬力 |
最大トルク | 705Nm |
ドライブトレイン | MR |
0-100km | 3.1秒 |
F40 LMには、ミケロットによって大幅にチューンされた「F120B」エンジンが搭載され、最高出力780psを誇りました。外観上の特徴として、大型のリップスポイラー、ワイド化されたフェンダー、NACAダクトが拡大されたドア部、大型化されたリアバンパー内に増設されたオイルクーラーと吸入ダクト、そしてフロントに冷却アウトレットが挙げられます。
1990年のIMSAシリーズへの参戦以降、これらの車両には大型の固定式ヘッドライトが採用され、F40 LMの特徴的な外観が確立されました。
3位 フェラーリ 288 GTO エヴォルツィオーネ 【370km/h】
グループBのラリーレースは1970年代から1980年代にかけて大いに盛り上がり、アウディ、ランチア、プジョーなど多くの自動車メーカーが参戦し、フェラーリもグループBへの参戦を検討していました。しかし、高出力のエンジンが原因で重大な事故が多発し、一部の事例では観客にも被害が及びました。その結果、グループBのラリーレーサーは生産中止に追い込まれ、ラリー界に大きな影響を与えました。
エンジン型式 | 2.9リッターV型8気筒ツインターボ |
トランスミッション | 5速マニュアル |
最高出力 | 650馬力 |
最大トルク | 666Nm |
ドライブトレイン | MR |
0-100km | 5秒 |
フェラーリのGTOエヴォルツィオーネは、ラリーには出場しなかったものの、その高性能な性能は今日でも称賛されています。実際、この車は猛獣のような性能を持っており、レースには参戦しなかったにもかかわらず、その存在は自動車界において特別視されています。後に、288 GTO エヴォルツィオーネはフェラーリの伝説的なF40のベースとして再利用され、自動車の歴史に名を刻みました。
2位 フェラーリ F50 GT 【376km/h】
1996年、フェラーリはBPRグローバル・エンデュランスGTシリーズ(後のFIA-GT選手権)およびル・マン24時間レースにF40で参戦していましたが、新たな後継車種としてF50 GTを開発しました。この開発プロジェクトは、フェラーリ本社ではなく、レーシングカーコンストラクターとして知られるダラーラが担当しました。
エンジン型式 | 4.7リッター自然吸気V型12気筒 |
トランスミッション | 6速シーケンシャル |
最高出力 | 750馬力 |
最大トルク | 529 Nm |
ドライブトレイン | MR |
0-100km | 2.9秒 |
市販車のF50は着脱可能なデタッチャブルトップを持っていましたが、F50 GTでは完全なクローズドボディが採用され、ルーフ後端からテールエンドにかけてなだらかな形状とされました。さらに、新しい空力パーツが導入され、フロントスポイラー、サイドステップ、リアディフューザー、リアウィングなどが特別に設計されました。エンジンカウルには放熱用のダクトが配置されました。
F50 GTは計3台が製作されましたが、開発中止の決定が下され、試作車両は売却されることになりました。これらの車両はアメリカ、日本、ドイツに売却され、競技車輌として使用しないことを条件にコレクターに渡されました。
1位 フェラーリ FXX エヴォルツィオーネ【400km/h】
2005年、フェラーリは「エンツォ」の高性能サーキット専用バージョンとしてFXXを発表しました。総生産台数は30台で、これは非常に限られた数の顧客向けに提供されました。また、フェラーリはFXXの改良版であるFXX Evoを製造し、FXX Evoは同じ6.2リッターV-12エンジンを搭載していますが、さらに多くの馬力とトルクを生み出します。フェラーリはFXX Evoユニットをわずか30台のヨーロッパの選ばれた顧客に提供しました。
エンジン型式 | 6.2リッター自然吸気V型12気筒 |
トランスミッション | 6速オートマチック |
最高出力 | 860馬力 |
最大トルク | 690Nm |
ドライブトレイン | MR |
0-100km | 2.9秒 |
興味深いことに、F1のレジェンド、ミハエル・シューマッハは、これまでに作られた唯一の黒いフェラーリFXX Evoを所有しています。