ニュルブルクリンクのタイヤテストで衝突、グッドイヤー従業員2名死亡

ニュルブルクリンクのタイヤテストで衝突、グッドイヤー従業員2名死亡 コラム
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水曜日にニュルブルクリンク・ノルドシュライフェで起きた痛ましい高速事故により、グッドイヤーの従業員2人が死亡しました。2人は39歳と44歳で、有名な12.94マイルのサーキットでタイヤテストを行っていました。Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が報じているように、目撃者の証言によると、ポルシェ911は高速で数回横転し、2人を投げ飛ばした後、コースのメインストレートの終点付近で止まったとのことです。この事故のため、水曜日と木曜日の業界テストと観光ドライブは中止になりました。

同サーキットでの死亡事故は2021年以来

ニュルブルクリンクのタイヤテストで衝突、グッドイヤー従業員2名死亡

コースの広報担当者によると「テスト走行に参加していた両が、コースのティアガルテン区間で単独事故を起こした」とのこと。

報道によると、事故車両は2011年から2019年の間に製造された前世代のポルシェ911カレラSで。39歳の同乗者はルクセンブルクのレーシングドライバーであるクリスチャン・フランクと確認されていますが、44歳のドライバーの名前はまだわかっていません。

近郊の都市コブレンツに拠点を置く検察官のキルステン・ミータシュによると、当局は事故の原因を調査してており、まだ調査結果は出ていないとのことです。

トヨタをはじめ、多くの自動車メーカーや自動車部品メーカーがノルドシュライフェで車両や部品のテストを行っていますが、インダストリアルプール(IP)と呼ばれる、メーカーなどがテスト走行する時間帯での事故は珍しく、同サーキットでの死亡事故は2021年以来の事です。

亡くなった2名のご冥福をお祈り申し上げます。

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なぜ危険なニュルは開発の舞台に選ばれるのか?

ニュルブルクリンクのタイヤテストで衝突、グッドイヤー従業員2名死亡
Image by Domenik from Pixabay

世界有数の厳しい条件を誇るサーキットとして知られる「ニュルブルクリンク」は、ドイツのアイフェル地方に位置するサーキットであり、その難解なコース設計と歴史的な価値から、自動車メーカーにとっての開発聖地となっています。

ニュルブルクリンクは、「ニュル」とも呼ばれ、その歴史は1927年まで遡ります。特に北コース、通称「ノルドシュライフェ」は、全長20.8kmにも及び、172ものコーナーを含むユニークなコースレイアウトを持っています。その起源はナチス・ドイツ時代にさかのぼり、ヒトラーの命によって「ニュルブルリンク」と改名され、現在でもその歴史的価値が地域に刻まれています。

このサーキットは、高低差が300mにも及び、17%の最大勾配を持つことが特徴であり、そのキツさから世界一タフなサーキットとして知られています。過去には、その高低差ゆえに事故が発生したこともあり、勾配の改修が行われた経緯があります。

ニュルブルクリンクの特異な点は、狭いエスケープゾーンやブラインドなコーナーが多く存在することで、ドライバーはコースを熟知していなければ危険が伴います。また、雨が降ると路面が滑りやすくなるため、非常に過酷な環境下で走行が行われます。

このような過酷な環境から、ニュルブルクリンクは世界中の自動車メーカーにとっての開発の聖地とされ、性能試験やテスト走行が行われる場所として重要な役割を果たしています。特にドイツのメーカーを中心に、高性能車やスポーツカーの開発においては欠かせない存在となっています。

画像出典:ACL

この記事を書いた人

1999年 東京生まれ。幼少期を自動車大国アメリカで過ごし、車に興味を持つ。レンタカー屋やBMW正規ディーラーを経て都内高級中古車ディーラーに勤務。愛車はGR スープラ RZ。

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