ガソリン価格はいつものように上昇しているが、国によって税制が異なるため、ガソリン1リットルに対して支払う価格は世界中で同じではない。日本ではガソリン価格が2022年10月現在で164円を超えて高騰しているが、ガソリン1リットルを購入するのに164円をはるかに超える金額を支払わなければならない国は他にもたくさんある。
10位 スウェーデン 285円
スウェーデンはスカンジナビアにある北欧の国。多くの北欧諸国と同様に、スウェーデンでの生活も他のヨーロッパ諸国に比べて高価な傾向がある。そのため、スウェーデンではガソリン価格も高く、1 リットルあたり285円。
9位 ギリシャ 295円
ギリシャは非常に豊かな文化を持つ南東ヨーロッパの国であり、西洋文明の発祥地と見なされることがよくある。しかし、同国は経済危機からゆっくりと回復しており、同国のガソリン価格はこれを反映して1リットルあたり295円となっている。
8位 オランダ 295.6円
今年の日本GPで自身2度目のF1ワールドチャンピオンを獲得した、マックス・フェルスタッペンの出身地であるオランダ。そんなオランダのガソリン価格はかなり前から高騰しており、現在は1リットルあたり295.6円。
7位 バルバドス 299.7円
バルバドスは、西インド諸島の小アンティル諸島にある島国です。さらに、この国はカリブ海地域で最もガソリン価格が高く、1 リットルあたり299.7円。
6位 フィンランド 300.4円
フィンランドは、スウェーデン、ノルウェー、ロシアなどの国と国境を接する北欧の国。2007年のF1王者でキミ・ライコネンの出身地でも知られている。さらに、フィンランドのガソリン価格は歴史的に高く、現在の価格はガソリン 1 リットルあたり300.4円。
5位 デンマーク 302.7円
デンマークはスカンジナビア諸国の中で最も南にある国。15年ほど前まではヨーロッパで4番目にガソリンが安い国と報じられていた。しかし、新型コロナウィルスの影響や、経済の急成長などにより、石油の需要が急増していそのため、ガソリン 1 リットルあたりの価格は302.7円という高さになっている。
4位 ノルウェー 314.7円
ノルウェーは、北極圏に非常に近い北ヨーロッパの国。同国は世界第5位の石油輸出国であるにもかかわらず、ガソリン価格が欧州で最も高い。もちろんガソリン価格高騰には様々な要因があるが、政府の対気候変動政策の一環として国民の自動車使用をなるべく抑制したい狙いがあるのも理由の1つ。現在の価格は1リットルあたり314.7円。
3位 中央アフリカ共和国 329.3円
中央アフリカ共和国は、チャド、スーダン、南スーダン、コンゴ民主共和国、コンゴ共和国、カメルーンの6つの国に囲まれた内陸国。国の不安定さと一連の内戦のおかげで、ガソリン価格は 1 リットルあたり329.3円と手頃な価格を超えている。
2位 アイスランド 330.8円
アイスランドは、北大西洋と北極海に浮かぶ北欧の島国。また、世界で最も寒い国の 1 つでもある。そのため、この地域で何かを調達して供給すること自体がタスクになりうる。そのため、アイスランドのガソリン価格は現在、約1リットルあたり330.8円。
1位 香港 429.7円
香港は中国の特別行政区であり、1リットルあたり429.7円という世界で最も高いガソリン価格を誇る。これは、日本で1リットルのガソリンに支払う価格の2倍以上。なぜ香港のガソリン価格は世界一高いのか?
香港の精製油製品はシンガポールから来ている。生産されたガソリンは石油トラックで香港に輸送され、石油貯蔵所に貯蔵される。油田の賃料もそうだが、香港の地価は非常に高く、石油会社に競売にかけられた「土地」は、実際の所有権ではなく、21年間の使用権にすぎないため、ガソリンスタンドの開設には費用がかかる。
日本のガソリン価格が世界平均を下回っている理由
ガソリンの世界平均価格は現時点で1リットルあたり190.95円。日本はこの世界平均価格よりも20円以上下回っていることになる。この理由は一時に話題になった補助金にある。日本政府は石油元売り会社に対し、1リットル168円を超える分につき、35円までなら全額、それを超える分はその半額を補助金として支給している。資源エネルギー庁の試算では、補助金がなければ、2022年5~9月までほぼすべての期間で200円台をつけていたことになるという。
※記事の内容は2022年10月27日現在のものです。
出典:https://www.globalpetrolprices.com/