自動車に使われている高価な素材

車のパーツで小さいのに値段が高いなと思ったことありませんか？その理由は貴重な素材が使われているからです。そして、世界の高級車の製造には昔から高級な素材が欠かせません。今回はその貴重な素材たちをいくつかご紹介します。

カーボン

カーボンは、自動車業界で最も有名で高価な素材です。カーボンファイバーは、繊維状のマットに埋め込まれた小さなカーボンの束を、プラスチックや樹脂で密封したものです。

アルファロメオ4Cのシャシーに使われている大量生産のカーボンファイバーのもの。また、F1マシンで使われる手作業によって作られた高価なカーボンファイバーまで、様々なものがあります。

また、セラミックとブレンドすることで多くのハイパフォーマンスカーに搭載されているブレーキディスクの構成要素にもなっています。これは、スペースシャトルが大気圏に再突入する際に保護した耐熱タイルと同じような素材です。

また、高級車にも使われているのが、カーボンブラックと呼ばれる炭素の一種です。カーボンブラックは、ゴムを強化するためにゴムに添加されます。タイヤとして使用される微量のカーボンを含む化合物です。また、熱によるダメージからタイヤの表面を保護する役割も担っています。また、タイヤの色を作っているのもこの物質です。

チタン

スポーツエキゾーストシステムを代表とする一部の高級車部品にも使用されています。チタンは密度に対して最も強い金属です。ポルシェなどの一部の自動車メーカーは、スーパーカーの重量を最小限に抑えることを追求するためにチタンを使用しています。

金

金は耐食性、導電性、低い電気抵抗などの優れた特性を持つ金属です。「金」単体では金属加工するには軟らかすぎるので、通常は銅や銀、その他の金属と鍛錬されて、合金として用いられます。

先述のように金は腐食しづらい金属で、コネクター、スイッチやリレーの接点、金属の接合部のはんだ付けなどに微量ながら使用されています。

また、高温になる内燃機関の熱から運転手を保護する目的で、F1マシンのシートやエンジン本体に、シート状の金を貼ることもあります。

銀

すべての金属の中で最も高い熱伝導率と導電率を持つのが銀です。自動車の厳しい操作環境下でも優れた抗酸化性と耐久性を発揮できることから、自動車の電気制御ユニットに広く使われています。

多くの車のリアガラス、時にはフロントガラスをクリアにするための発熱体にも銀が使われています。ですが銀は柔らかく耐久性がないため塊での使用はあまりありません。

ロジウム

ロジウムは、自動車の二酸化炭素排出量を削減する三元触媒コンバーターに多く使用されています。そのため、ロジウムは高級車だけでなく多くのメーカーが安価な代替品で対応しています。このような用途の場合、ロジウムはプラチナ合金の一成分として使用されます。よってコストを下げるのに役立っています。触媒泥棒が減らないのはこのためです。